よくある質問

Q.何故コンビニオーナーが労働組合?

A.私たちが労組を結成した趣旨は、フランチャイズ法研究会の委員長であった故北野弘久教授が
FC法の策定に献身された動機と軌を一にするものです。
北野先生ご自身の言葉をお借りすれば今やコンビニ(フランチャイズ)は「加盟者の店舗が全国的に存在し、各地域社会のコミュニティセンター的機能を果たし」「日本社会の貴重なインフラ」となっている。
だが「周知のように、本部が史上空前の利益を上げている一方で、多くの加盟者は(現代の蟹工船)(現代の奴隷)的地位に追いやられている」
「一般的には報道されていないが、加盟者の中に、自殺者、家庭崩壊、全財産を失って丸裸にされたうえで廃業に追い込まれた者などが少なくはない。
この法律は、加盟者とそこで働く人々の生存権を確保するための最小限度の(社会立法)である。
同時にこの法律は地域社会の発展にも資するという(地域立法)の側面をも有する」のであり、FC法制定の趣旨が、そのような本部の収奪の犠牲となるオーナーの出来(しゅったい)を防止することにありました。
そのため北野草案には団体交渉権が盛り込まれています。

私たちはそのような困窮し破滅するオーナーが出るのは、オーナーと本部との関係における基本的なシステムに問題があると認識し、この構造的なものの改善に団体交渉という切り口から迫ろうとしています。
現在の我が国の法制度(FC法が未成立の現状)のもとで団体交渉を有効ならしめるのは唯一労働組合の「団交」しかありません。

ところで労働組合はその構成員の主体が労働者でなければならない。
コンビニオーナーの中には自分を労働者と認めない人もいるし、労働者と規定されることに違和感を抱く人もいます。
つまり、ここが従来の労働組合が結成された集団とはいささか違うところです。
人は夫々に考えは異なるし私たちは異なる意見も尊重しなければならない。
従って実態はどうあれ自分を経営者と考え、その団体を作る人たちを非難したりはしません。

まずは組織の根幹、基本的な考えを述べてみます。
憲法27条は、すべての国民は、勤労の権利を有し、義務を負う。と定めています。
 国民全員が働く権利と義務があるのです。遊侠の徒であってはならないと憲法はいうのです。
当然ですね。国民の多くが遊び人となっては、国は滅びるでしょう。
また私たちは日々勤労にいそしむ者であり、働く者としての自覚もあります。
さらに憲法28条は、勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保証する、とあります。即ち私たち勤労者は団体を作り、団体交渉をする権利が憲法で保障されているのです。
労働組合の原点は此処にあります。また労働組合法はこの憲法27条と28条の精神を受けて成立したものです。

憲法を盾にとり、理屈だけを言うなら今のコンビニ加盟店ユニオンでも団体交渉を求める権利があり、団交を本部が拒否したら憲法違反の疑いは充分にあるでしょう。
そこを衝けば一部上場の企業としては憲法違反の誹りは受けたくないので団交に応ずるかも知れません。
 しかしこの場合は実効性のある団交は望めないでしょう。
何故なら団交において私たちの要求がことごとく拒否されたら、お手上げです。
本部の、要求拒否に対抗するためには、団体行動権の行使、争議権の行使ということになりますが、それには本部が困るような争議の方法が考えられない限り、私たちの要求が入れられることはありません。

そこで私たちは労働委員会に労組の資格申請を、証拠書類を揃えて提出しています。
まだ審査の決定は出ていませんが、労働委員会の資格審査をパスした労働組合であれば、団交が暗礁に乗り上げた時、労働委員会の斡旋、仲介、裁定を要請できるので要求についても解決できる部分はかなり有る筈です。

Q.労働者性とは?

A.コンビニ店舗には本部の直営店というのがあります。
そこで働く店長ほかの本部社員の日常業務は私たちのそれとは全く同様のものです。
(店舗内外の清掃、接客、レジ打ち、棚揃え、発注、送金ect)
そして彼らは会社従業員として労働基準法の適用、保護を受けています。
当然ながら労基法の適用を受ける者は労組法上の労働者と認定されます。

この労働者性の有無が労働委員会での一番の争点なのです。

私たちオーナーも 直営店の店長と同じ仕事をしており、時間について言えばはるかに長時間勤務で有るかも知れない。
それで、コンビニオーナーも店舗業務に従事する者は労基法の適用を受けるのが至当という専門家の論文もあります。
そんな訳で私たちが労働者性と主張する根拠は充分にあるのです。

ここに結集した私たちは、勤労者、フランチャイズ労働者としての自覚を持って組織を立ち上げ、
オーナーの待遇改善、具体的には特殊会計、ドミナント、見切り、24時間営業、チャージ、等々
オーナー共通の利害に係る問題の解決にはシステムの改革しかないと認識し、団交によってこれの改善を図ろうとするのです。

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